secret 7 先生、ふたたび

今日は金曜日。
転校してきて初めての一週間は無事に終わりそうでホッとしてる。
昨日仲良くなった和くんは、今日もお昼近くに重役出勤してきてたけど、美容室も教えてくれたし。
さっそく明日予約して行ってみようかな。
そんなこんなでウキウキとしてた私は、忘れてた。
松原先生の存在を。

先生につかまったのは

またしても放課後だった―――。



放課後、私は図書室に向かっていた。
読書が趣味なんてベタすぎるけど最近本を読んでないから借りていこうかなーと思って、まだ行ったことがなかった図書室に足を向けたのだ。
でも……。
「迷った……」
がっくり、うなだれてしまう。
自分が馬鹿すぎてうんざりしちゃう。
この一週間は七香ちゃんとかほかのクラスメイトとかと行動してたから、あの初日の放課後以来迷うことはなかった。
でも、いまは一人。
それで行ったことのない図書室に辿りつこうなんて無謀だったのかもしれない。
はぁ……。
大きなため息が勝手にこぼれる。
とりあえず……今日はもう帰ろうかな、と思った。
そのとき、グイッと―――強い力で腕を引っ張られた。
え。
と思ったときには部屋の中に連れ込まれてた。
カチャリ、と鍵のかかる音がして振り返ると―――。
「ま、松原先生?!」
「お、覚えてくれてたんだな。よかった」
ニヤリ、と笑う松原先生がいた。
覚えてるに決まってるじゃないですか、と言いそうになって飲みこむ。
あの日のことを思い出したから……。
初対面で、先生に―――。
カァッと、身体が顔が熱くなるのがわかった。
「思い出しただろ、いま」
意地悪そうに目を細める先生は私の腕を引っ張ると机の上に私を座らせた。
机の上には辞書なんか色々な本が並べられていて、それでここが古文の準備室なんだろうなってことがわかった。
「なあ」
先生が顔を寄せてくる。
唇が触れそうな位置まで来て訊いてくる。
「あの日さ、家帰ってからシた?」
「へ?」
「だってさ寸止めだっただろ? 家帰って一人でシたんじゃないかなーと思って」
先生はすごく楽しそう。
………まだ会って二回目だけど。
この人って絶対Sだよね!?
絶対ドSだ!!!
そんなことを確信してしまう。
「………シてません」
恥ずかしかったけど、私は首を横に振った。
「本当か?」
「本当です。だって」
「だって?」
「ひとりエッチはしちゃダメって言われてたから」
「は?」
思わず本当のことを言っちゃって、やばいと口に手を当てる。
先生はポカンとしていたけど、すぐにさっきまでの悪そ〜な笑みに戻ってた。
「へー。彼氏に? いるんだ、彼氏」
「……そう、ですけど。……いまはいません」
ふーん、と先生の指が私の顎をつまんで持ち上げる。
「でも、なかなかいいこと言うね、その彼氏クン」
そう言って先生がちゅっとキスしてきた。
「ひとりでシなかったなら……、欲求不満になるよなぁ?」
口の端を持ち上げた先生の手がスカートの中に入り込んできた。
「ちょっ! 待って!」
そこでようやく焦った。
「いまさらだろ?」
笑って、その指が、下着越しにアソコを撫でた。
「湿ってる、すごく」
ていうか、濡れすぎだろ。
って、先生が薄く笑いながらパンツの股のところをずらす。
クチュ……。
イヤらしい音が響いて、私はうつむいた。
まだなにもされてないのに、どうしようもないくらいに濡れ出してるのがわかるから。
先生を見て、あの放課後を思い出して、勝手に身体が反応してるってことに気づいてたから。
「ごめんな。本当はもっと早くに連絡するつもりだったんだけど。教頭から面倒な仕事おしつけられてさ。忙しかったんだ」
喋りながらも先生の指は止まることなく割れ目を撫でて、そして中に入り込んでくる。
クチュクチュ。
「っあ……。やっ!」
「もうまじで忙しくってさ。俺もあのときの寸止め以来、シてないんだよ」
クチュクチュクチュ。
「やっ……ンッ!! あっあっ……」
すんなり入った二本の指がナカをかき回してる。
「ありえねー。もう丸四日もシてないんなんて」
「ひゃっ! やンッ……!!」
親指で突起をこねられる。指はナカで動いたまま。
「ッあ! だめっ!! やあぁっ」
グチャグチャと卑猥な音が激しくなると同時に息が上がっていく。
急激にびりびりとした快感が襲ってくる。
ズボズボと出し入れされる指が三本に増えて、また突起を掠られて、頭の中が、あとちょっとで真っ白になる。
昇りつめる快感が押し迫ってくる。
「やっ! イ……」
イッちゃう。
「………?」
なのに。
あとちょっとっていうときに指が抜かれた。
どうして?
先生を見るとやっぱりニヤリ笑って、
「入れるぞ?」
って、言った。