secret 136  kiss & kiss  

下唇を軽く甘噛みされて、舌がするりと割って入ってくる。
絡めようとしたらかわされて口内を這いまわる。
「……ん……っ」
くすぐるように舌先で歯列や裏筋をなぞられて頭がぼーっとしてきた。
だけど手に持つひんやりした感触に、はっと我に返って先生の肩を叩く。
もちろん先生があっさりどけてくれるはずなくって、しばらく蹂躙されたあと銀色の糸を引きながら先生と私の唇は離れた。
「せ…んせい。……アイス」
「食べれば?」
「ま、待って!」
食べればって言ったくせに先生の手は私を脱がしにかかってる。
「俺のことは気にせず食べろ」
「き、気になりますっ!!」
アイスを持ったままカーディガンを脱がされてしまう。すぐにワンピースのチャックを下そうとされて抵抗した。
「待って待ってー!! アイス、溶けちゃう!」
必死になって叫ぶと、先生は大きなため息をついて私を見つめた。
「仕方ない奴だな」
そう言って先生は私の両脇に手を差し込んで半身を起き上がらせた。そしてベッドヘッドに寄りかかるように座らせてくれる。
アイスもふたをあけてくれて、「食べろ」って言ってくれた。
ホッとしてスプーンでアイスをすくって―――。
「…………」
食べようとしてると、先生は私の靴下を脱がせてる。
「…………」
く、靴下くらいいいよね………、うん。
自分に言い聞かせながらアイスを食べる。
甘くって、ちょっと酸味のあるストローベリーの味に頬っぺたが緩んじゃう。
美味しくって、気持ちも緩む私に先生が声をかけてきた。
「脚、開け」
「………」
「………」
「……や、やだ! アイス食べてからっ!!」
「お前はアイス、俺はお前」
にっこりと黒い笑みを向けられて言葉を失ってしまう。
相変わらず変態エロな先生に―――どうしようもなくドキドキして、緊張で胸が押しつぶされそう。
顔が赤くなるのを感じる。誤魔化すように急いでアイスを多めにすくって口に入れて、視線を逸らせた。
「………おい。無視とはいい度胸だな」
低い声で脅してくる先生。
「………」
ていうか!
久しぶりにっていうより、両想いになって初めてなのに、ムードもなにもないんだけど!!
ふとそう思って、あっというまに溶けてしまったアイスの名残を味わいながら、呟いてみる。
「だって、全然ムードないし」
「はぁ?」
「だって! いつもの変態エロ教師なんだもん!!」
「………変態が好きっていったろ」
「………変態でもって言っただけ!!」
「一緒だろ」
「ちが!!」
「ムードとか気にしてる余裕なんてない。俺は早くお前を味わいたいんだけど?」
「………」
真っ直ぐに向けられた眼差しは心臓が止まっちゃうくらいに色っぽくって。
そんな目で、そんなこと言われたら、どうしようもない。
「…………くる」
「ん?」
小声すぎて伝わらなかったらしくって、先生が訊き返す。
「……アイス、冷凍庫に戻してくる」
「いいよ。俺も少し食べるから。まぁとりあえず脱げ」
「………」
先生は私の手からアイスを奪い取って、ワンピースを脱がせた。そして下着も全部はぎとられてしまう。
「………」
余裕ないとか言ってるけど、全然余裕そうな気がするのは気のせい?
「ほら」
あーん、と先生がアイスをすくって口元に持って来た。
「………」
全裸で食べさせられるって、めちゃくちゃ恥ずかしいけど素直に口を開ける。
先生は手早く食べさせてきた。
早く食べろ、みたいな無言の圧力みたいなのを感じたから、必死で食べる。
「あとは俺がもらうな?」
ほんの少しのこったアイスを私に見せて、先生が笑って。
頷くと、先生は目を細めてアイスをスプーンですくうと―――私の身体に落としてきた。
「ひゃっ!?」
冷たさにびっくりして身体をすくませる。
「………っやん!!」
そして次の瞬間には、お腹に落ちてたアイスを先生が舌でぺろり舐めとった。
アイスはまだちょっと残ってて、先生はそれを指で下へと落としていく。
「せ、せんせっ」
体温で少しづつ溶けてくアイスは閉じたままの脚の間へと落ちて止まる。
ぐっといきなり大きく脚を広げられて、私の呼びかけなんて無視して先生は顔を埋めた。
「んっ、ぁ……っ」
割れ目をざらりとした舌が舐め上げて、そのまま肌を這って上の方で溶けかけてるアイスを一緒に食べてしまう。
アイスの通った跡を綺麗にするように、ゆっくりと舌が舐めていく。
「……っ……ぁ」
むず痒いような、だけど熱い舌に身体が小さく震えてしまう。
舌はどんどん上へ上へと来て、胸の谷間を通って、私の首筋で止まった。
先生の手が私の腰にまわされてグイッと引き寄せる。そしてすぐにベッドに沈められた。
先生は私の顔を挟むように両手をついて、私を見下ろす。
「アイス、うまかったか?」
「………はい」
「そりゃ、よかった」
「…………」
「俺も、食っていい?」
「…………」
言葉がでなくって、ただ小さく頷く。
先生は笑って私の額にキスを落とした。
そして頬に、唇に、胸元に、順にキスを落とし続ける。
「っ……」
熱い唇が肌に触れるたびにドキドキが加速していく。
キスは足の先まで落とされた。
つま先にちゅっと口づけた先生がちらり私を見る。
「………っ…んぁ」
見つめたまま先生は、長い指で私の中心に触れた。
ヌルヌルと指が割れ目を撫でる。その感触に、ひどく濡れてしまってることに気付かされる。
「……ぁ……ひゃ……ぁ…んっ」
いきなり指が二本一気に差し込まれて、腰が跳ねてしまう。
「グチャグチャだな」
先生は口角を上げ、私のナカを確かめるように膣壁に指を這わせてきた。
ぐりぐりと押すようにしながらナカを侵していく指。
入口から奥へ奥へと侵入していく指の感触に、ゾクゾクして吐息がこぼれてしまう。
「……んっ、は……ぁ」
指が奥へと到達すると、今度は上下に動き始める。
ぐちゅぐちゅと卑猥な水音が響いてきて、恥ずかしくって私は横を向いて枕を引き寄せて顔を押し付けた。
「……実優? こっち見ろ」
「……ぁ……っ……ゃ……だ……っ」
何回だって先生とはシたのに、なんでだか恥ずかしくってたまらない。
どうしても顔を見れずにいると、ナカをかき回してた指が急に引き抜かれた。
「んんっ……」
寂しくって思わず顔を上げて見ると、ちょうど先生の頭が私の脚の間に埋まるところで。
「―――……あ……んっ……、っあ、や……ん、……っ」
今度は指じゃなくって舌が、割れ目を舐めてきた。
ざらり這う感触に、蜜がますます溢れてくのを感じる。
唇で挟むようにして襞や突起に触れてくる。割れ目を緩く舐め、吸い上げ、ナカへも入ってく。
「んっあ、ゃ……ぁ……ん……は、ぁ…」
ピチャピチャと聞こえてくる音に、快感がせりあがってきた。
熱い舌がナカを舐めまわす感触に腰が小刻みに震えちゃう。
「っや、……ぁ……っ、せ、ん……せっ……」
気持ちいい。
頭がぐらぐらするくらい気持ちよくって、恥ずかしいのに、先生に腰を押し付けるようにして快感を追ってしまう。
「ぁ……あっ……ぁん……っ!」
さんざんナカを荒らした舌がズルリと出ていって、今度は突起に吸いつかれた。
唇全体で食むように含まれて舌で舐められて。
「っゃあ……っあ、んんっ……ぁあ!!」
一気に快感が全身を襲って、身体が震えてしまう。
ひと際強く舌先でぐりぐりと突起をこねられた瞬間、頭の中が真っ白になってしまった。
「あ、っぁ、ん、っあぁ……イっちゃ……っ!」
背中をのけぞらせながら、強烈な快感にビクビクと痙攣しながら、アソコからどろりと蜜が溢れだしてくのを感じた。