EXTRA GAME / Fragment 3

イったばかりの膣内は締まりが良すぎてため息が漏れる。
俺の欲を吐きださせようとするかのように熱く蠢くソコを最初からハイスピードで突きあげていく。
「ンン…ッ、あっ、あっ…、や、あぁんっ!!」
またイったらしい。
脚をビクつかせている実優の両脚を抱えて、休むことなく抜き差しする。
「…ぅ……、ゃ…あ、せ…んせ…っ、まだ…うごかな…ッ…あっ」
たて続けにイって、きついんだろう。
だがペースを落とすつもりはない。
とことん乱れてしまえばいい。
目を潤ませている実優を見ると、もっと啼かせたくなる。
繋がったまま実優を抱きかかえてキッチンからソファーへと移動した。
ギリギリまで自身を引き抜いて、実優の身体の向きを変える。
そして背面座位で奥まで突き刺した。
「実優」
耳朶を甘噛みし、囁く。
耳も弱いらしいその身体が小さく震えるのに口角が上がる。
俺たちの目の前には窓。カーテンは開いている。
外は真っ暗で、だからこそ室内の明るさがまるで鏡のように俺達をうつし出している。
実優がそれを見てどんな反応をするのか。
楽しみに笑いが浮かんでしまう。
「前を見ろ」
俺の言葉に快感を追っていた実優はぼんやりと視線を前に向ける。
「っふ……、ぇ……っ、や、ゃ…あ…ッ」
下から突き上げられている自分の姿に驚いて逃げ出そうとする実優の動きを封じ込める。
「映ってるだろ? さっきの指より太いのが、突き刺さってるだろ?」
囁けば、膣内が蠢き俺のを締め上げる。
実優の腰を持ち上げて、ギリギリまで引き抜いて、落とす。
華奢な身体に突き刺された肉棒がゆっくりと出し入れされている光景はひどく卑猥だ。
「ひゃ…ぁ…、あっあ…っ、せんせ…きもち…よすぎ…る…よ…っ」
窓に映る実優は弛緩しきっている。
ゆっくりと抜き差ししていると、喘ぎの中で震えながら実優が口を開いた。
「っ…せ、んせ……、もっ…とちようだい…っ……激し…くして…っ」
……やっぱりエロくさいやつ。
笑いとともに感じるのは強烈な痺れ。
「じゃあ、イキまくれよ?」
望みどおりに一気に律動を加速させた。
水音と喘ぎが絶え間なく部屋に響く。
「あっやっ! イっ、イっちゃうッ! やあ――っ!」
何度も昇りつめてしまっているらしい実優の中は俺のを食いちぎりそうなくらいに締め付けてくる。
そろそろ限界か。
強烈な吐射感に、実優を床に四つん這いにさせると後ろから激しく突きまくった。
「ッ…、ヤバいな」
息が上がってしまう。
背筋を這うような何とも言えない快感に、ラストスパートをかけながら繋がった部分のすぐそばにある敏感な突起を捏ねてやる。
「っあん! ふ…ぁっ…ぁっ、あっあっ!!」
「………うッ」
そして強く最奥へとねじりこんだ瞬間、耐え切れず欲を吐きだした。
俺のか、それとも実優の中か、熱い脈動を感じ、それさえも気持ちいい。
ゴムにすべてを吐ききって、ゆっくり中から出ると、ぐったりとした様子で実優は床に倒れ込んだ。







「おい、生きてるか?」
後始末をして実優の傍に屈みこんだ。
激しかったからしょうがないのだろうが、実優はまだ床に寝転んだままだ。
思わず苦笑しながらその頭を撫でてやる。
「ぐったりだな」
実優を抱き上げてソファーへと座る。軽い身体。俺の膝の上に頭を乗せてやり、用意していたミネラルウォーターを飲ませた。
「落ちついた?」
髪をそっと撫でれば、だいぶ落ち着いたらしい実優が小さく頷いた。
テーブルに置いておいたビールを飲み、とくに興味もないがテレビに視線を向ける。
だが下からえらく視線を感じた。
「なんだよ」
見下ろすと実優は視線を揺らしながら呟く。
「……いえ、先生ってアフターフォロー完璧だなって思って」
「あ?」
アフターフォロー?
「その…なんか先生みたいなタイプってエッチ終わったらポイって感じなのかな〜って…思ったから」
そういうことか。
「一回限りの女ならポイだな。続けるなら、それなりに優しくする。女はなにかとうるさいからな」
行きずりの女にまで優しくする義理はない。
だからといって冷たくするというわけでもないが。
身体の相性と性格が合えば、次もあり得る。
―――実優のように。
「……あの」
「なんだ?」
「……私って」
怪訝な表情をしている実優。
ちらちらと俺を窺うように何か言いたげにしているが口ごもっている。
なんだ?
一瞬思うも、すぐに察した。
こいつはたぶん『続けるなら』という俺の言葉に引っかかってるな。
というか今さらすぎだろ。
「もう何回もヤってていまさら? とっくに了解済だと思ってたぞ」
ニヤッと笑って言えば、実優は慌てたように目をしばたたかせている。
「えぇ……それって」
言わずもがな―――。
「セフレだろ。それともお前、俺のこと好きなのか?」
「まさか!」
もちろん冗談で言ったが、即答か。
こいつは……本当に。
この俺をつかまえてまさかなんてよく言うな。
「…………いい度胸だな」
軽くにらめば誤魔化すように笑う。
「あ……すみません」
「別に。どうせお前は元カレ引きずってるとかだろ?」
嘘でも『好きです』くらい言ってみれば可愛いだろうに。
内心ため息をつきつつ何気に告げれば、実優は目を見開いて呆けた。
「なんで。わかったんですか?」
やっぱり、か。
「なんとなく。俺、意外に女心わかる男」
2度目に会ったとき、元カレから言われていた″言いつけ″をいまだに守っている時点でその男がこいつの心に根を張っていることは容易に検討がついた。
「ウソくさ……」
「あ?」
……っとに、こいつは。
ずっと啼かせつづけてやろうか。
「い、いえ。でも先生って恋愛経験豊富そうですもんね」
恋愛ねぇ。
セフレではなく恋人という名目の女たちもたくさんいはしたが、だからといってそれが恋愛につながるわけじゃない。
もちろんそれは俺にとってというだけで、相手の女にしてみれば恋愛以外のなにものでもないだろうが。
「まあ。付き合った女はいっぱいいるが、惚れた女はいないけどな」
セフレよりもランクが上らしい″恋人″という間柄になれば、女の要求も増す。
身体だけでなく心も。
それなりに優しくするし、望むなら愛を囁いてやるが、それだけだ。
だから交際期間というものはたいてい1~2カ月で終わってしまっていた。
逆にセフレのほうがもっと長く続いている。
「えっ!? ……あー、でもなんか納得」
一瞬驚きながらも、俺の顔をまじまじと眺めて頷いている実優。
……なにが納得だって?
こいつはケンカ売ってんのか?
若干上から目線な感じのする実優を軽く睨むと、少し怯んだが躊躇うように言った。
「……でも……好きな人とするエッチって…ほんと気持ちいいですよ」
「女はよくそう言う」
その感覚はまったくわらない。
愛情があったとしても身体の相性が悪ければそれまで。
愛情がなくても相性さえよければどれだけでも気持ちよくなれる。
「セックスなんてゲームだろ。イかせてイって、二人で気持ちよくなれるゲーム、だろ?」
実際、いまの俺と実優がそうだろ?
この関係に特別なものなどなにもない。
一回り下の、それも生徒にあえて手をだしているのは身体の相性がいいから。それだけだ。
「…っ…んっ……」
1回戦ではまったく触れていなかった胸をTシャツ越しにゆるく揉む。
すぐに敏感に勃ってきた蕾を弄れば実優の顔は朱に染まる。
「それに別に惚れる女探さなくても、いつかは出会うだろ。女が大好きな『運命』ってヤツがあるならな」
別に俺は恋愛を否定しているわけでもない。
いままで縁がなかったというだけだ。もしこれから″好き″だの″愛してる″だの強制でなく想うことがあれば、素直に受け入れるだけ。
「そろそろ二回戦するか?」
いつか本当の恋愛とやらをするまでは、他愛のないゲームのほうが楽しいだろう?
胸を揉みしだかれて息を弾ませてきた実優を見下ろしながら、口角を上げ2回戦の提案をした。