HAPPY BIRTHDAY!! 5

今日何回目のキスかな―――。
ぼんやり考えながら、絡みついてくる舌に簡単に身体が熱を帯びてくる。
リップ音を立てて離れていく唇を見つめて、そして先生と目が合う。
色欲に濡れた眼差しが私を捉えて、先生が囁いた。
「挿れていい?」
いつも以上に甘く響くその声に、それだけでゾクゾクしてしまうくらいの刺激を感じてしまう。
先生の性急な誘いに胸がドキドキして小さく頷いた。
浴衣の帯を取られて、あっというまに下着も取られる。
そして言葉そのまま先生は前戯もしないで硬くて熱い先生のを私の中心に擦りつけてきた。
「……んっ、う」
ぬるぬると濡れてはいたけど、まだ足りなかったのか少しだけ鈍い痛みと一緒に押し開くようにして先生のモノが私のナカに入ってくる。
でもゆっくりと抜き差しされて、すぐに蜜は溢れてきて動きはスムーズになった。
「っ……は……んんっ」
スピードが急激に上がってきて、痺れるような快感が背筋を走る。
激しく腰を打ち付けてくる先生はなんだかいつもより余裕がなさそうに見えて。
それがちょっと―――可愛い、なんて思ったら先生に怒られちゃうかな?
「ん、っあ……ぁ……ふ……ぁ」
先生の頬に手を伸ばすとその手を取られて、最奥へと突き立てられる。
何度も強く奥をつかれて、グチュグチュと響く粘着質な音が大きくなってしまう。
「ゃ……っん、っあ、……イ……っ、イっちゃ……んっ」
気持ちよすぎてあっという間に昇りつめようと身体が痙攣しだした。
熱く擦れる感触に、私のナカがギュッとしまって先生を締め付けてるのがわかる。
眉を寄せた先生が一層激しく私のナカを抉るように突きはじめて。
「っ、んっぁ、あ、っあ!!」
身体全体を揺さぶられるように腰を叩きつけられて―――一気に目の前が真っ白になってしまった。
「んんんっ!!!!」
背中がのけぞって、身体が大きく震えて絶頂を迎えた瞬間。
「……ッく」
先生のうめき声が聞こえてきた。そして熱いものが奥へとそそがれる感覚。
絞り取るように収縮してる私のナカと、全部吐き出すように最奥に突き刺されたままの先生のモノ。
びくびくと脈動する先生のを感じながら絶頂の余韻にひたる。
脱力したように先生が私に覆いかぶさってきた。もちろん体重をかけずに、私の身体をはさむようにして両肘をついてるけど。
荒い息をついてる先生に、私も荒い息のまま、先生にキスした。
ペロッと舌で唇を舐めると、すぐに先生も舌を絡めてくれて。
すごくそれだけで気持ちよくって、身体がふわふわしてしまう。
「………大丈夫か?」
すぐにキスできそうなくらい唇同士が近い距離で、先生が囁く。
「……うん。気持ちよかったよ?」
先生の雰囲気がすごく柔らかくって、素直にそう笑顔で言っちゃってた。
先生は小さく笑うと、ゆっくり腰を動かしてきた。
「んなこというと、もう一回するぞ」
まだ先生は私のナカに入ったまま。さっきまでの圧迫感はないけど、先生の言葉が嘘じゃないことを示すように私のナカで少し質量が増すのを感じた。
優しく私の髪を撫でてる先生に、やっぱりいつもより甘い気がした。それが誕生日効果なのかはわかんないけど、嬉しくってついにやけちゃう。
「……いいよ? 先生の気が済むまでして……」
「…………実優」
先生の誕生日だから。
先生の望むようにしてあげたい。
前戯をするよりも早く繋がることを求めてくれた先生の余裕のなさに胸がきゅんとして、そんなことを言ってしまった。
――――そんな私は、バカなんだと思う。
「……そっか」
先生はぽつり呟いて、私の唇を親指でなぞって―――。
「………わかった」
にやり、と笑った。
「………」
「お前の気持ちはわかった。その、気持ちにはちゃんと答えなきゃな?」
「………」
すっきり爽やかな笑顔を浮かべる先生。
「ま、とりあえず露天風呂入るか」
「………」
だけど先生に爽やかさなんて無縁で。
私にしてみたら―――腹黒い笑顔でしかなくって。
「………先生」
「なんだ?」
「………詐欺だ!」
「……はぁ?」
さっきまでのちょっと胸キュン先生はどこ!?って感じの、いつも通りの変態先生に思わず叫んでしまった。
そしてそんな私に先生は「あほ」とデコぴんしてきて。
それから問答無用で浴衣を脱がされ全裸にされると、担ぎあげられて露天風呂に連れていかれたのでした……。